おいしいパスタ

先月、新潟日報レディースサロン 9月例会
出演するため、新潟県上越市に行った時の話です。

本番前日に現地入りし、
夕方からリハーサルを行います。

リハを終え夕食を済ませると、夜に空き時間が
できたので、高田駅周辺を散歩することにしました。

今までは、年に数回プライベートで訪れていた上越ですが、
ここ数年は、年に一回行くか行かないかになっています。

そういったこともあり、風景がとても懐かしかったです。

散歩を続けていると、とある
カフェがあった場所に着きました。

私はこのお店のパスタが大好きでした。

ちょっと乱暴な言い方ですが、今はどこで外食を
しても大抵「うまい!」ってなるんですよね。

外食チェーン店なら熟練した技能がない従業員でも
一定水準のものを作ることができる仕組みがありますし、
美味さの平均レベルは高くなってきていると感じます。

でも、このお店のパスタを食べた時は
「うまい!!!!!」となりました。

パスタってメニュー名を見れば、
大体の味は想像できますよね。
でも、その予定調和が壊されたんです。

それからは、そのパスタの虜になりました。

他の料理も絶対美味しいはずなんですが、
お店に行くと、ついパスタを頼んでしまいます。

このお店は数年前に閉店しています。
店主さんが女性の方で、結婚を機に
引越すから、というおめでたい理由です。

私もその時の披露宴でピアノ演奏をさせて
いただいたのですが、「あれからもう○年か」
と思い出しては、時の経つ早さを感じています。

結局何が言いたいのかというと
料理と音楽は似ているなと。

いわゆる、「うまい!」を人から得ることは
訓練すれば誰でも可能で、そこまで難しくは
ないと思うんです。

料理も音楽も昔からあるもので、これらは
先人によってパターンが構築されています。

私たちは年齢を重ねながらそれらに触れ、
舌と耳を自然に肥えさせてきました。

では、一定水準のものに慣れている
人たちに「うまい!!!!!」と
言わせるにはどうすればよいか。

パスタにその答えがあります。
それは、料理への追求心です。

要するに、パターン化されたものを
なぞるだけで終わらせるのではなく、
自分の個性でそこに味付けをしよう、
ということです。

この作業は、一度でうまくいくはずもなく、
試行錯誤を重ねることになります。
とても時間が掛かります。

ただ、そうした作業の後に努力の賜物
といえるものが出来上がるんですよね。

「おいしいパスタ(良い曲)を追求し続けること」は、
その業種で活動する上でとても大切なことです。

多くの同業者の中から選ばれるには何をすべきか。
自分の個性が形にできれば差別化が図れますよね。

また、同業者とは協力し助け合いもするような
「仲間でありライバルでもある関係」になれたら
素敵だと思います。

そして、「まだお店がやっていたら、夕食はパスタ
だったな」などと考えながら帰路につきましたとさ。